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2019/03/25

T.A.さんの中国・華東師範大学留学報告⑥

 

(カナダ人の友人と)
 

T.A.さんの、留学全体をまとめた報告です。(直井文子) 

 

<中国留学報告 まとめ>

 

  半年の中国留学を通じて多くのことを学び、感じ、知ることが出来ました。

  まず、留学の重要性です。私の第一専攻は韓国語です。そのため中国語は韓国語に比べ知識量の差が大きく、さらに前学期の韓国留学による中国語の知識低下がとても激しかったです。そんな中の中国留学はとても苦労しました。まわりの友達は、みんな中国語を第一言語として学んできた生徒ばかりです。私は第一言語が韓国語のため、中国留学中も二ヵ国語勉強の両立が絶対でした。もちろん周りよりも知識が乏しく、外に出て中国語を使う機会があっても私よりも知識のある友達が、代わりに話してくれるような状況でした。しかし中国で生活していれば、必ず自分が話さなければならない日がやってきます。とくに、私のアメリカ人の友達が中国に遊びに来た時は責任重大でした。中国では英語は全くと言っていいほど通じません。そのため、私の中国語だけが、中国旅行を成功させるための唯一の言語でした。日本で中国語を勉強しているかぎり、そのような状況は決して起こりません。中国にいるからこそ、中国語を使わなければいけない状況に置かれます。人間はそのように追い込まれたとき、自然と頭に知識が定着していきます。特に私の場合、半年の韓国留学で中国語を使うことへの不安感しかなく、中国到着時期は韓国語の勉強をしていたいと思うほどでした。しかし不思議なことにその状況のなか、少しずつ知識が増え、中国人との意思疎通が可能になるにつれ、どんどん中国語への勉強意欲が向上しました。初めは、失敗のたびに、「出来ない。もうやめたい。」と決めつけ、あきらめていましたが、今では「悔しい。次は出来るようにしたい。」という気持ちが膨らんでいきました。

  また、日本の授業では先生がゆっくりと話してくれたり、私の回答を待ってくれたりしたため単位を獲得し、テスト前に一生懸命準備し、無事次のクラスへ進んでいましたが、中国では違います。話すスピードがとても速く、ゆっくり回答しても聞き取ってもらえません。自分がたしかに勉強してきた部分であっても、日本で大丈夫だと認めてもらっていても、中国人の前ではちがいます。一瞬の学習による知識や甘い環境での知識はほとんど意味を成しません。確実な知識定着が必要です。私は、韓国留学で少し飛んでいた知識もどこかに残っていて、戻ってくるはずだと思っていましたが、全くの思い違いでした。中国留学に来なかったら、そんなことも知らずになんとなく中国語に触れた程度で終わっていったと思います。特に第二言語として学んでいた私にとっては自分が今までどれだけ中国語に対して気を抜いていたのか、痛感させられました。その後は自分が日本で学んだことの復習を交えながら、留学先の授業に取り組みました。「ここやったなぁ。でも記憶が戻ってこなかったなぁ。」と何度も思いながら生活しました。すると少しずつ中国人の話も聞き取れるようになり、自分も話す勇気が出て会話もできるようになっていきました。

  友達と食事に出かけても、自分が言えることがあったら必ず言うようにしました。そのたび友達と言うタイミングが重なってしまいましたが…。留学に来た学生は、皆中国語が上達したくて来た学生です。そのため、中国語を使える機会があれば、我先にと使います。私は初め自信の無さに負け、黙っていましたが、それでは絶対に上達しないことを、今はわかります。

  宗教に関しても学びました。留学となるといろいろな国の人と関わります。そうすると、いろいろな宗教を知ることもできます。私は無宗教です。日本人の大半は宗教がなく、世界的には珍しい国とされています。そんな中、私はキリスト教徒とムスリムの友達がいました。キリスト教の友達は毎週日曜に教会に行きます。ムスリムの友達は、豚肉が食べられなかったり、禁食期間があったりします。私は初めて知ることだらけでした。でも宗教があってもなくても関係なく、人と人としてうまく付き合っていました。

  一度クラスで夕食を食べに行ったことがあります。しかし、豚肉料理だったため、ムスリムの友達は参加することが出来ませんでした。その時は、クラスの生徒それぞれがそれぞれのことを知らなかったのですが、その後のパーティーでは豚肉に気をつけたり、禁食期間を配慮して日持ちする料理を選んで渡したり、とお互い何も言わず気にせず自然な気遣いをしていました。そんなこともあり、私たちのクラスは国籍、宗教ともに多様ですが仲良く、お互いの文化を知ることができました。

  この経験から自分の視野が少し広がったように感じました。今まで見てきた世界は日本国内のみでした。幼いころは観光客の外国人が珍しく不思議に見えました。でも今は、あのころ感じた違いというものをあまり感じません。国籍や人種など関係なく、私の友達はみんな私の大好きな友達です。意思疎通に苦労することもありますが、その分、お互いを理解しようと気遣いもできます。宗教や国籍、人種が多様な環境で生活する中で、学んだことが多くありました。

  大変なことや、苦労したこともありましたが、中国留学に行けてよかったです。

 今は帰国し、自分を極致に追い込むことは難しいですが、その感覚が消えないよう勉強を継続していきたいと思います。(T.A.

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