卒業生の布川さんは現在クラシック音楽の分野での翻訳・評論活動、来日アーティストの通訳、論文執筆などで活躍中です。
布川 由美子
東京成徳大学卒業後、好きだった英語を生かし外資系商社に就職しました。三年間勤務した後、ロンドン大学の大学院に留学し、以前から興味のあった音楽学を学びました。大学院では一年間のうちに小論文五本と修士論文一本を書き上げなければなりませんでした。しかし、そこで不安を感じずに済んだのは東京成徳大学時代に卒業論文を英語で執筆した経験があったからだと思っています。英語論文のノウハウを学んでいたのです。
今回論文が掲載されたのは、英国プロコフィエフ財団の“Three Oranges”という研究誌。特集のテーマは”Prokofiev in Japan in 1918”で、論文のテーマは”Motoo Ohtaguro and Serge Prokofiev: an unexpected friendship”というものです。1918年夏にロシア人作曲家プロコフィエフは日本を経由してアメリカに移住しました。日本には約二か月間滞在し、そのとき交流のあった音楽評論家の大田黒元雄氏の大正時代の文献や英国プロコフィエフ・アーカイヴに残っているプロコフィエフの手紙などを元に、ふたりの交流記を英語論文(共著)にまとめ、世界に紹介しました。
自分が今このように活躍できているのは、東京成徳大学やロンドン大学で英語論文執筆の基礎をしっかりと学んでおいたからであり、そこで出会った数々の恩師のおかげだと思っています。特に成徳で学んでいた時代、まだ将来の目標も定まらず、ただ漠然と英語を勉強していた自分に英語論文の書き方を指導してくださった先生方には今でもとても感謝しています。
学生ひとりひとりを大切にした懇切丁寧な指導を受けられるのは東京成徳大学の良いところです。その恩恵を当たり前だと思わず、学生のうちにたくさんのことを吸収してください。
なお、この研究誌のタイトル“Three Oranges”は不思議な名称ですが、プロコフィエフ作曲のオペラ『三つのオレンジへの恋』から取られたものです。論文の本文は下記のサイトで読むことができます。
http://www.sprkfv.net/journal/three15/injapan1.html
さらに、下記のブログに論文の共同執筆者が本文の訂正記事を掲載しています。
http://numabe.exblog.jp/7200969/