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東京成徳大学 八千代キャンパス 公開講座
第1回 公開講座(9月5日(土):長谷部教授)が終了しました。
2009年09月08日

第1回 東京成徳大学公開講座

テーマ  「21世紀型世界不況と日本経済の危機」
講 師  長谷部孝司(人文学部 共通領域部 教授)


 2006年後半から、アメリカではサブプライム・ローン問題が深刻化し始め、金融危機が激化し始めましたが、2008年9月のリーマン・ブラザーズの経営破綻を機に、この金融危機は一気に世界中を巻き込むものとなり、実体経済にも極めて深刻な影響を与えるようになりました。
 サブプライム・ローーンとは、アメリカの低所得者向けの住宅ローンです。これが焦げついた程度のことが、なぜ世界的な金融・経済危機にまで発展したのでしょうか?
 また、当初「ハチに刺された程度」といっていた日本経済が、リーマンショック後には、火元のアメリカ以上に大きな打撃を受けることになりました。これはいったいなぜでしょうか?
 これらのことを考えていくと、グローバリゼーションによる世界経済の発展というこの十数年間の動きが、いったいどのようなものであったのかということが明らかになります。またその中で、日本経済はどのような状況にあり、どのような役回りを果たしていたのかということが明らかになります。
 そしてその結果として、日本経済がいま直面する危機と、解決しなければならない課題が明らかになってきます。すなわち、日本経済はもはや従来の自動車、家庭電気製品を基盤としつつ、輸出主導型で経済成長を図っていくこれまでの考え方を根本的に切り替えなければならないということ、それに替えて、ソフト化・サービス化産業を中心とする新しい産業構造に替えていかなければならないだろうということが明らかになってきます。まずはこのことを、お話させていただきました。
 これらを受け最後に、今回の世界的不況の歴史的意味は何かということについても、若干の私見を披露させていただきました。
 サービス化産業が拡大し、IT革命が進む現在では、従来の工業社会と違って、競争力の決め手は知識とアイデアに替わりつつあります。そして、主要な生産手段も大規模な機械設備ではなく、個人でも入手可能なパソコンとインターネットになりつつあります。このようなことから、工業化社会の大企業体制、資本・賃労働関係は徐々に解体していき、企業に雇われない自由な個人が、インターネットというネットワークを通して、協働型の働き方をしていく新しい社会関係が形成されていく可能性が高まるのではないか、という展望を述べてみました。
 今回のテーマの性格上、「証券化」など金融技術のやや面倒な話題を取り上げざるを得ませんでいたが、最後までご静聴いただいた皆様に、心よりお礼申し上げます。

(第1回講演者 長谷部孝司)




 

 
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