リレーは相川和巳さんから、下村友美さんに続きます。
下村さんは、現在、婦人靴メーカーで販売員としてご活躍されています。
『より良くする』『良い状態を生み出すこと』―これが福祉の根底にある考え方だと、大学時代に先生方から教わりました。
私は今、百貨店の婦人靴売場で働いています。
「福祉」と何の接点もないのでは?と思う方もいらっしゃると思いますが、障害のある方やご年配の方と関わる仕事だけを指さないと思うのです。
一口に「福祉」と言っても、生から死まであらゆる分野で関わりますし、その切口は自分次第でいかようにも切り拓けます。
高校生の私は「具体的に将来この仕事に就きたいから」という理由で大学を選んだわけではなく、友人たちのように決まっていなかったからこそ、幅広い分野で学ぶことで自分自身に問いかけたいと思っていました。
そのため、4年間ただひたすら自分と向き合い、小さな事でも一つひとつがむしゃらに取組み、とにかくチャレンジしてみることで自分の適性や目指したい道を見つめてきました。
そうしているうちに、「人の人生に関わりたい」「楽しみを作るお手伝いがしたい」ということに強い関心を持っていると気付きました。
また、在学中に取り組んでいた課題や研究のテーマの軸はいつも、『人々の意識』に関連するものばかりでした。
何気ない日常の中で見掛ける人々の顔は暗く無表情であったり、ほんの些細な事に過剰なくらい苛立つ人が多いと感じます。公共の場でも、携帯電話やゲーム機に夢中になる大人も多く、誰かと一緒に居ても常にそれを握り締めているのは違和感があるし、なんだかそれはパーソナル過ぎて私にはとても寂しく見えます。食べもの,モノ,制度など格段に恵まれた時代であるのに、それと反比例するように『心』はなぜか貧しくなっているように思います。
日本には「袖触れ合うも 他生の縁」という素敵な言葉があります。もっと人と関わることに感動できる世の中になれば、世界中で起きている悲しい事や憎しみの気持ちも薄れてくるのではと思っています。
そのため、せっかく社会に出るのなら、そうした想いを直接的に人に届けられる仕事に就きたいと思いました。「ある特定の方々だけではなく、毎日たくさんの幅広い世代の方々と接したい。人の心や意識に何か働きかけがしたい。」―これが学生の私が見つけ出したやりたいことでした。
加えて、「大好きな場所をなくしたくない」という想いもあり、経営が危ういと言われている百貨店を元気にしたく、百貨店を中心に就職活動を行いました。
配属から1ヵ月が経ちました。「親切にして頂いて嬉しかった。また下村さんにお願いしますね。」とのありがたいお言葉も頂きます。
人を楽しませたり、前向きな気持ちにしたり、何より人の喜ぶ顔を見ることが小さい頃から大好きでした。仕事のやりがいは大きく、お客様のお言葉にこちらの方が活力を頂くことも多いです。
その方にとって、とびきりの靴をご提案できたのなら、「今日はこれを履いてどこまで出掛けよう」など気持ちをウキウキさせるし、新たな楽しみを作るツールにさえなります。
『丁寧に一人ひとりのお客様に向き合い、人の気持ちを優しく温かくしたい。』私ができるそんな何でもないことで、『誰かによくされたら、他の誰かにもよくしたい。』と人の意識を変え、そうしていつか世の中が温かくなったら…それを目指して、今日も一生懸命、心を込めて一足一足を大切にお売りしています。
「何にひたむきになり、どんな事に喜びを感じていたのか」これを卒業後の進路選択のヒントにするのもいいと思います。私たちの大学には親身になって応援して下さる先生方がいらっしゃいます。人生、味方が多いと上手くいきやすいものですよ。
どんな時でもまず楽しむ心を大切に、何事にも果敢にチャレンジしてみて下さい。
チャンスは自分から掴みにいきましょう。
きっと道は自然と拓けますよ。
たとえ上手くいかなくて困難に感じても、ネガティブになることはないです。
乗り越えられるからこそ、その困難は与えられていると思います。
夢はでっかく、心と目はいつだってキラキラさせて。
一度切りの人生、大いに楽しみましょう。 頑張って下さいね!(福祉心理学科)