リレーは生田誉さんから、佐々木恵梨さんに続きます。
佐々木恵梨さんは、現在、精神科病院のデイケアで指導員としてご活躍されています。
私は現在、精神科病院のデイケアで指導員として勤務しています。
「デイケア」と聞くと、高齢者施設を想像される方が多いかもしれません。福祉の勉強をしている方はご存知かと思いますが、デイケアは高齢者と精神科に分かれています。
どちらのデイケアも日中を過ごす場・他者との交流の場としての役割はありますが、精神科のデイケアが高齢者施設と大きく違う部分は、精神障害者の社会復帰や再発・再入院予防を主とするところでしょうか。
私の勤務する精神科デイケアでは、統合失調症・気分障害の方がほとんどを占め、その方の病状や希望に合わせて目標達成ができるよう支援しています。生活リズムが崩れてしまっている方は生活リズムを確立するために利用、休職中の方や就職希望の方は復職・社会復帰に向けたプログラムの参加に利用・・・といった形で、一人ひとりの状態に合わせ、常にスタッフ間で連携を取り合いながら、かかわっていきます。
一人ひとりと言っても、デイケアは集団療法の場であるため、食事の準備や掃除など、統合失調症の方も気分障害の方も一緒に協力して作業をしています。人によって得意・不得意なことはありますが、さまざまな人がいる中で力を合わせて生活していくことも、社会復帰の上では大切なことなのだと思います。
スタッフの業務としては、日々のかかわりの中で相談援助や体調管理、生活指導を行ったり、プログラムの企画・運営、事務作業や雑務をこなしたりと、その内容は多岐にわたります。スタッフ5名で1日に最低でも4つ、最高で6~7つのプログラムを運営しているため、1人でプログラムを行うことがほとんどです。
そのため、毎日があわただしく過ぎていき、肉体的よりも精神的に大変なときが多々ありますが、個性的なメンバーさんが多く、笑顔が絶えない面白い仕事だと実感しています。
今は楽しく仕事に専念している私ですが、実は大学4年生の夏に精神科病院の現場実習に行くまで、福祉の分野で働こうとは思っていませんでした。
実習先でさまざまな体験をし、大学では学べない実際の現場を知ることで、この道に進みたいと思うようになったのです。デイケアでの3日間の実習で漠然と精神科デイケアで働きたいと思うようになり、縁あって今の病院に就職することが決りました。現場実習がなければ、まったく違う職業に就いていたと断言できるほどです。
人生、何がきっかけで変わるかわかりません。だからこそ、学生時代にたくさんのことを体験し、成功と失敗を繰り返しながら、さまざまな世界を見ることが大切だと思います。
将来福祉の道に進みたいと思っている皆さん、教科書を読むことも大切ですが、実際の現場を体験すると世界が変わりますよ。
この文章を読んで、少しでも精神科に興味を持ってもらえたらうれしいです。笑顔を忘れず、一緒に頑張っていきましょう!(福祉心理学科)