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臨床心理学科からのお知らせ

臨床心理学科からのお知らせ
カウンセリングを受けると良くなるの?「カウンセリングがわかる~その1~」
2010年03月02日

カウンセリングや心理療法を受けると果たして良くなるのでしょうか?こうした質問はよく耳にします。劇的に良くなる人もいれば、なかなか良くならずにゆっくり時間を掛けて改善する人もいます。これまでの心理療法の効果研究の結果のほとんどが、カウンセリングや心理療法を受けない人よりも、それらを受けた方が状態が良くなるというのが結果として示されています。

例えば、米国精神医学会の心理療法に効果があるかどうかを調査する目的で作られた委員会(American Psychiatric Association Commission on Psychotherapies, 1982)は、これまでの心理療法の治療効果に関する研究をまとめ、神経症で心理療法を受けた人のうち約6~7割は状態が改善し、約2~3割は状態が変わらず、約5%から1割は状態が悪化するという結論に至りました。

また、Seligmanの研究チームは心理療法を受けた2900名を対象に調査を行ったところ、特に心理療法を受ける時点で状態がひどかった人のうち約8割は状態が改善したと報告しました。カウンセリングや心理療法を受けてどのような点が改善したかについては、問題が解決した、対人スキルが向上した、仕事の能率が向上した、日常のストレスに上手に対処できるようになった、人間的に成長した、自信が付いた、自分のことをより理解できるようになった、などでした。

もちろん、カウンセリングや心理療法が有害に作用し、状態が悪化する場合があります。薬にも副作用があるのと同じように、人によってはカウンセリングや心理療法が体に合わない人もいます。薬の相性と同じように、カウンセラーとの相性が悪いことも十分に考えられますので、この5%から1割の人が悪化するというは、薬の副作用みたいなものとして考えると良いでしょう。

(臨床心理学科 石村郁夫)