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授業紹介:学習・言語心理学(担当:茂呂雄二教授)


2022年11月1日
人々が上手に社会生活を送り、人生を豊かにするためには、言語(ことば)と学習(まなび)がとても大事になります。この授業では、具体的な事例をもとにしながら、ことばとまなびの発達の支援について考えます。

言語心理学編では、「ことばの実践」という見方について考えます。実践とは、ただ思っているだけではなく「実際に何かをやってみて世界に働きかけること」を意味します。ことばを実際に使いながら、他の人はもちろん自分自身にも働きかけ変化させ、ひいては社会や文化の変化につながるのがことばの実践です。多種多様性がことばの実践の何よりの特徴です。生の変化や社会・文化の変化とともに、ことばの実践はますます多様になります。しかし私たちは、多種多様性と付き合うのが苦手らしく、異質な実践と取り違えて単純化することもあります。このような単純化を避けながら、ことばの実践を理解することで、ことばと心の関係はより良く理解されるのです。

学習心理学編では、動物心理に基づく学習の基礎的な仕組みを理解するだけでなく、最近の学習心理学でわかってきた、人間の人間らしい学習のプロセスを解説しています。

学生からの声

●「私達は人にすぐラベルを貼ってしまい、言葉で人を「こうだ!」と決めつけてしまい、視野が狭くなり、言葉が一人歩きをしてしまう。」このことを聞き、その言葉の意味だけにとらわれず、その言葉には他にどういう意味があり、ニュアンスがあるのかを考えて物事を判断していきたいと思いました。

●私は人とLINEで予定を立てることが苦手です。理由は、字のみだと感情がわからないからです。会って話すと話せることも、メッセージだと話しづらいことがあります。今回の授業内容のように、人によって言葉の意味が違って、声のトーンによっても意味が違ってくるので、実際に会って話をすることは大切だと感じました。

●若者言葉も言葉の実践であると初めて知りました。実際に「それな」などは、この言葉でしか表現のできない大きな同意という意味があると私の中では思っています。私たちは常にこの絶妙なニュアンスで日々コミュニケーションをとっているのだと、改めて気がつきました。

(臨床心理学科 茂呂雄二)
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