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高校生の質問にお答えします⑩「Q:自己PRを書くのに、自分の長所や性格がわかりません」


2026年2月24日
このQ&Aコラムでは、毎回、高校生のみなさんからいただいた臨床心理学についての質問に、臨床心理学科の教員がお答えしていきます。

Q. アルバイトの応募や受験で「自己PR」を書かなければいけないのですが、自分の長所や性格がよくわかりません。「本当の自分」がわからなくて焦っています。

回答者:堤 孝晃准教授
A. 自分のことはよくわからないものです。だから、大学で自分を映す「鏡」を見つけましょう。

フロイトの心的構造論

自分を言葉にするのは難しいですよね。自分自身のことのはずなのに。でも、それはまったくおかしなことではありません。

現代に続く心理学に大きな影響を与えたジークムント・フロイトは、人間の心の大部分は水面下(無意識)にあり、自分自身でも把握できていないものだと言いました。

心理学には「内省錯覚」という言葉があります。これは、「他人のことはわからないけれど、自分のことは自分が一番よくわかっている」と勘違いしてしまう心の働きのことです。つまり、私たちはそもそも自分のことはよくわからないのが普通で、むしろわかった気になることのほうが「錯覚」なのかもしれません。

とはいえ私たちは、やっぱり自分をもっとよくわかりたいと思うものです。
では、どうすればよいでしょう?そのひとつの方法が、自分ではない「誰かに教えてもらう」ことです。

ジョハリの窓

社会学者のチャールズ・H・クーリーは、「自我は、他者という『鏡』によって認識される」と言いました。これを、「鏡像的自己」といいます。鏡を使わなければ自分の背中が見えないように、他者からの評価や期待という「鏡」を通して初めて見えるあなたがいます。

また、心理学で使われる「ジョハリの窓」という図では、自分を4つの「窓」に分類して考えます。ご存じの方も多いでしょう。そこには、「自分は気づいていないけれど、他人は知っている自分」=「盲点の窓」が必ず存在します。
自分のことがわからなくなって悩んだら、他者という「鏡」を使って「盲点の窓」を開いてみることも、一つの手段です。あなたのことを大切にしてくれる、あなたの大切なひとたちに、勇気を出して「私ってどんなひと?」と尋ねてみてください。

イラスト:本当って?

他者からの評価に向き合うことは、少し怖いことかもしれません。でも、あなたを映す「鏡」=「他者」は、一人きりではありませんし、そこに映るのは4つの窓のうちのひとつのあなたでしかありません。つまり、社会で生きる私たちにはいろいろな他者がいて、同時に「いろいろな自分」がいるのです。そのうちのひとつを発見することができたにすぎません。

ですから、それを必ずしも「本当の自分」として受け取る必要はありません。

自分がわからなくなっても、焦らないでください。東京成徳大学は、あなたが素敵な自分を映し出すさまざまな「鏡=他者」と出会い、安心して学べる居場所でありたいと願っています。私たち教職員は、そんな環境を整えて皆さんをお待ちしています。

臨床心理学科の取り組み

入学前授業の様子

臨床心理学科は、アドミッションポリシーの「求める学生像」のひとつとして、「自他の心の理解を深め、さらに良好な人間関係を作り出すことに興味・関心のある人」を掲げています。

そこで臨床心理学科では、2026年度入学前教育として、「自分と他者を理解すること」をテーマにした全4回の授業を行います。実際にインタビューを通して「私はどんなひと?」を探る方法もレクチャーします。大学での学びの準備として、楽しみながら自分自身に向き合ってみてください。
2026年度入学前授業の様子はこちら
(臨床心理学科)
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