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特集シリーズ:“ウェルネス”豆知識②


2023年12月22日
ある分野で偉大な功績を残した人物について「〇〇の父」と称することがあります。例えば、「経済学の父=アダム・スミス」「音楽の父=ヨハン・ゼバスティアン・バッハ」「日本文学の父=夏目漱石」などが挙げられます。

それでは、「ウェルネスの父」は誰か?

もちろん、ハルバート・ダン博士であることは間違いないのですが、「ウェルネス運動(The Wellness Movement)の父」ということになれば、ジョン・W・トラヴィス博士(1943-)が妥当ではないかと考えられます。その意味では、ダン博士は「ウェルネス運動の祖父」となりますでしょうか。

ダン博士の提唱した「ウェルネス(という概念)」は、当時(1960年代)のアメリカ国内であまり普及しなかったようです。それが、どうして今日のように国内外で幅広く普及しているのかというと、トラヴィス博士らの貢献があったからなのです。(詳細は「ウェルネス論」の授業で!)

そのトラヴィス博士は、当時、医師になる道を歩んでいましたが、必ずしも前向きな気持ではなかったようです。ジョンズ・ホプキンズ大学大学院に在学していた彼は、1971年4月に同大学内の書店のクリアランス(在庫一掃)コーナーにおいて、たった2ドルで売られていたダン博士の著書『High Level Wellness』と出会います。そして、同書を読んだトラヴィス博士は大いなる感銘を受け、自身の生き方の方向性を医学の道からウェルネスへと転換することになったのです。

もしダン博士からトラヴィス博士へのバトンの受け渡しがなかったら、おそらくウェルネスの今日的普及はなかったかもしれません。

なお、トラヴィス博士は、これまでのウェルネス分野での功績が認められ、2017年に全米ウェルネス学会(National Wellness Institute)のHalbert L. Dunn Wellness Awardを受賞しました。その受賞プレゼンテーション資料の最後に以下の一文が記されてありました。

 The currency of wellness is connection.

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