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教員コラム:佐々木 丈予准教授「瞑想としての壁打ち」


2025年11月25日
休日や仕事の合間に、近所の壁打ちコートへ通っています。テニスラケットとボールを使いますが、テニスの練習をするわけではありません。壁に向かって打つという単純な行為そのものが目的です。

壁打ちは、私にとって一種の瞑想のような時間です。「気持ちの良いショットを打ちたい」という欲求に従い、一球ごとの違いを感じ取りながら、動作の微調整を繰り返します。この「結果がすぐに返ってくる」感覚は、研究や教育のような成果がすぐには見えない仕事をしている私にとって、貴重な体験です。
使用しているラケットは、市場には出回らない希少なモデルを、自分自身の感覚や理論に基づいてカスタマイズしたものです。「スイートスポットを極限まで小さくしつつ、そこで打てると最高に気持ち良い」設計です。重さやバランスは常識から外れていますが、私にとっては美しい数値です。結果的に、十数年前の世界トップ選手たちの仕様に近くなったという偶然も、密かな喜びです。なお、自分で行える加工には限界があるため、信頼するカスタマイズショップの職人さんに何度も調整をお願いして実現しました。

近所の壁打ちコート

心理学を学ぶ楽しさは、日常の中で知を使うことにあります。この壁打ちは、「ストレス解消のための運動」と呼ぶことができるかもしれませんが、私の言葉では「身体を通じて即時フィードバックを味わう実践」と言えます。これだけではただの言葉遊びに聞こえるかもしれません。ですが、これらを突き詰めようとした時、その先にあるものは全く違うものになり「自分だけの到達点」につながるのです。

ぜひ皆さんも心理学の学びから「自分だけの到達点」を編み出していって欲しいと思います。

ちなみに、ラケット談義(テニスではなく、ラケットについての話)なら、いつでも歓迎します。

佐々木 丈予
(健康・スポーツ心理学科)
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