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今週の「屋内ボールゲーム」(14週目)


14週目のゴール設定は、「様々なドリルを通じてスキルアップできるようになる」です。

前回,本授業ではテクニックを『基礎的技術』、スキルを『実践的技術』と定義していることをお話ししました。
この実践的技術のスキルを向上させるためには、基礎技術を高めることが重要であることは一般論として知られています、
バスケットボールは“ハビット・スポーツ(Habit Sports)”、つまり「習慣のスポーツ」と言われるくらい、日頃から習慣付けすることが大切なスポーツです.
バスケットボールに限らず、スポーツの世界では高いレベルでの習慣付けは、スキル向上の絶対条件と信じられてきました。

しかし、2019年7月ドイツの国際カンファレンスにおいて、Schöllhorn教授は、「反復は効果的な学習を妨げる」という講演を行いました。
教授の話を要約しますと、脳は同じ刺激を3回経験するとその刺激にほぼ適応してしまうそうで、習慣や先入観が成長の妨げになるということを様々な実験から明らかにしています。
また、コーチング創始者といわれるルー・タイス氏(1935−2012)は自身の講演で、「自分が身につけている腕時計の文字盤を覚えている範囲で絵に描く」という実験を行いました。
この実験では、多くの人が普段身につけているにもかかわらず文字盤のデザインを正確に描くことができなかったそうです。
ルー・タイス氏の後継者である認知科学者の苫米地英人氏によると「海馬は、腕時計のことはすでに知っていると判断し、それがどのような文字盤であったかという情報を記憶に入れなかった」と説明しています(引用:「人生を変える!伝説のコーチの名言と5つの法則」)。

それでは、一体どのような練習が効果的であるかというと・・・独特の変化をつけた練習が効果的であるとSchöllhorn教授は述べています。

さて、前置きが長くなりましたが、授業ではこれらの理論をもとに、“ボールを扱う”というバスケットボールの練習では特に習慣化される技術練習にちょっとした“変化”を加えて楽しく練習します。
また、最近流行りの“運動神経”を鍛える『コーディネーショントレーニング』の要素も加えてチャレンジしてもらいます(※厳密に言えば“運動神経”という神経はありません!)。

第1段階
①2人組になります。
②各自ボールを持ちます。
③役割を決めます(練習実施者と練習補助)。
④2.5m〜3.5mの距離をとります。
⑤練習実施者はボールをお腹の前で持ちます。
⑥練習補助は練習実施者にパスを出します。練習実施者は持っているボールを空中に投げて落ちてくる間に、パスをキャッチ、リターンパスをします。そして、空中に投げたボールをお腹の前でキャッチします。

第2段階
①2人組になります。
②2人で3個のボールを使います。
③2人がお腹の前でボールを持って、交互に第一段階の練習を行います。
※最初だけ一人がボールを2個持つので片手でボールを扱います。後は両手でボールを扱います。

第3段階
①2人組でサイドラインに並びます。
②1.5m〜2.5mの距離をとります。
③第2段階の練習を、走りながら行います。

前に投げる動作と、上に投げる動作が混合するため、ボールコントロールが非常に難しくなります。
みんな苦労していますが、楽しそうです(笑)

次回はいよいよ最終回ですT_T

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