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グローバルな視点を育てる国際学(7)「東南アジア地域研究」


2025年12月15日
現代のグローバル社会では、世界の多様な価値観についての理解に基づき、自国の社会・文化に対する認識を深め、外国の社会・文化を尊重し、国際関係や地球規模の課題に取り組んでいくことが求められています。国際学部では、そのような能力を養成するために、幅広い知識や、国際社会及び多文化への理解をもとに問題発見・解決力を身につけるカリキュラムが充実しています。このシリーズでは、そうした目標を実現する授業を一つひとつ紹介していきます。

東南アジア地域研究(2年選択科目)

担当教員:芳賀 克彦教授
この授業は東南アジア11カ国の独立から現在に至るまでの政治・経済・社会の特徴、現在直面する課題、東ティモールを除く10カ国により構成される東南アジア諸国連合(ASEAN)の設立以降の経緯・活動、及び日本とASEANとの関係について理解を深めることを目的としています。

カンボジア・プノンペン市内の様子(筆者撮影)

同地域は東南アジアの大陸部に位置するベトナム、ラオス、カンボジア、タイ、ミャンマーの5カ国と、島嶼部に位置するインドネシア、マレーシア、シンガポール、フィリピン、ブルネイ、東ティモールの6カ国により構成されています。これらの国々は第二次世界大戦まではタイを除いて欧米諸国による植民地支配と日本軍の駐留という共通の経験をしました。同地域の多くの国々は1940年代から1960年代に独立を達成しますが、多様な民族、言語、宗教、文化、歴史を有するこれらの11カ国は同じ東南アジア地域の国々であるにもかかわらず、独立後の国家体制、国民の統合と経済発展及び民主化の進展においてそれぞれかなり異なる歴史を歩んできました。

カンボジア・プノンペン市の王宮広場前の様子(筆者撮影)

カンボジア・プノンペン市の王宮広場前の様子(筆者撮影)

このような多様性に富む地域において1967年に地域共同体として東南アジア諸国連合(ASEAN)が5カ国で設立されましたが、現在では加盟国が10カ国にまで拡大し、経済、安全保障及び社会・文化の各分野において協力が進展しています。同地域を含むアジア地域は今世紀における世界経済の成長センターであると言われており、ASEAN域内の経済自由化及び域外との経済統合の進展は日本及び世界にとっても非常に重要です。

毎回の授業では以上のような状況を踏まえつつ、独立から現在に至るまでの政治・経済・社会の変遷、現在直面している課題などについて1カ国ずつ講義し、最後にASEANの発展と日本の関わりについても解説しています。本授業で修得した知識を基礎として、3年次に「開発経済論」、「グローバルガバナンス研究」及び「国際協力論」で更に理解を深めることが期待されます。
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