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着任のご挨拶:上原紗綾子(助教)


はじめまして。この9月から国際学部の教員として加わりました、上原紗綾子と申します。

着任前はアメリカ中西部にある私立大学で教鞭を取っていました。学生時代に在籍していた大学院も中西部のミシガン州にあったことがきっかけでその地域の発音について研究を進めてきました。アメリカでは中西部の発音は「もっとも標準的なアメリカンアクセント」と認識されていることが多いのですが、実は五大湖周辺を中心とした北中西部地域(かつては自動車産業などで盛んだったRust Belt Citiesと呼ばれる地域)では過去数十年の間 Northern Cities Vowel Shift (NCVS)と言われる母音推移が起きていることがわかっているのです。例えば 牛乳の“milk” 「ミルク」を “melk”「メルク」と発音したり、くつ下の“socks”「ソックス」を “sacks”「サックス」と言ったりと、ローカルの人がスタンダードアクセントと認識しているものと異なる発音生成が観察されています。興味深いのは、現に「ソックス」を「サックス」と言っている現地の人々でさえ自身のNCVSの発音に気付いていない人が多いことです。近年ではこの母音推移が消滅しつつあると言われていますが、私がアメリカで教えていた学生の中でも時々「サックス(くつ下)」と言っている人はいました。

出典:Map of United States, 2020. (The World Factbook)

この現象に加え他の地域や国々でも日常に使われている言語は常に変わりつつあります。おそらく私の役目の一つとして、こういった言語の変化を把握分析し、学生の皆さんに発信していくことが重要なのではないかと考えています。

パンデミックで行動範囲が限られてしまいますが、使えるリソースは最大限に活かし、学生の皆さんと楽しく授業を進めていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
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