【科目紹介】公益企業経営論(2年生・選択科目)、交通経営論(3年生・選択科目) 担当教員:武井 孝介教授
経営学部で開設されている授業科目の多くは、市場経済の下で利潤の追求を目的にモノやサービスを生産・販売する私企業(民間企業)を主な分析対象としています。そのような中にあって、「公益企業経営論」と「交通経営論」という2つの授業科目で取り扱う「ライフライン」と呼ばれる産業は、市場への参入や料金の設定に関して一定の制約があったり、自治体や公企業などの政府部門がサービスを供給する例があったり、そして何よりも「効率性や採算性」の視点だけでなく「公共性や公益性」を重視した事業経営が求められるなど、経営学の中でも少し異色な分野と言えるかもしれません。
2年次後期の「公益企業経営論」では、資本主義の社会においてなぜ公益事業には政府部門が関与・介入するのかを経済学や行政学などの視点から理論的に分析した後、エネルギーや水道、郵政などにおける経営課題と今後の事業戦略の方向性について考察します。また、3年次前期の「交通経営論」では、地域公共交通の存廃問題や空港経営のあり方、物流業界における「2024年問題」など、近年の交通事業分野の経営を考える上で欠かせない重要なテーマを取り上げます。
人口減少やインフラの老朽化など、交通・公益事業は今まさに「変革の時代」を迎えています。私たちの暮らしや経済活動に欠かせないライフラインの今後について、社会の中で暮らす「市民の一人」として共に学びましょう!
受講学生の声
- 水道や郵便など今まで何も気にせず使っていたサービスを授業で学ぶのは楽しく、何より抱えている課題や問題を知り、考えることができて良い経験になりました。政府や企業だけでなく、国民一人ひとりが向き合って考える問題なので、非常に有意義な授業でした。
- この授業を受けて、普段何気なく使っている公共交通の経営について学ぶことできてとてもよかった。私たちが見えないところで行われている様々な取り組みがあることや、地方と都市部で大きな違いがあることなど、講義から学んだことは数多くあった。これを機会に、自分にも何かできることはないか探してみたいと思った。
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(経営学科)