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東京成徳学園創立100周年コラム「100」―物語がつなぐ100年―


100周年記念ロゴマーク

100年は、ひとつの大きな区切りであり、長い歩みの到達点のひとつでもあります。その時間の長さや重みを、簡単に想像することはできませんが、そこにはさまざまな出来事や人々の想いがあり、そして多くの意味が積み重ねられて、今へとつながっていることを感じることができます。

100年前の「子どものための本」に目を向けてみると、1910年代には『子供之友』(1914年)や『赤い鳥』(1918年)が創刊され、その後の児童文学に大きな影響を与える作品が発表されていました。ちょうど100年前の1926年には、『オツベルと象』が、雑誌『月曜』創刊号に掲載されています。今も多くの人々に読み継がれている、『注文の多い料理店』、『風の又三郎』、『銀河鉄道の夜』といった作品の作者である宮沢賢治の短編童話です。ちなみに、A・A・ミルンが『クマのプーさん』(Winnie-the-Pooh)を発表したのも、1926年でした。

鈴木三重吉によって創刊された『赤い鳥』は、多くの名作を生み出し、新美南吉や坪田譲治などの作家を世に送り出しました。その坪田譲治に学んだ作家の一人が、『龍の子太郎』や『ちいさいモモちゃん』で知られる松谷みよ子です。奇しくも松谷は1926年に生まれました。そして、『いないいないばあ』の作者でもあります。0歳から楽しめる絵本として作られた『いないいないばあ』は、ファーストブック(赤ちゃんが生まれて初めて手にする絵本)として、今でも多くの自治体のブックスタート事業でプレゼント絵本として選ばれています。

今も生き続ける作品を通して、100年間に生まれた出来事や、そこに込められた作者たちの想いを感じられることを、私はとても幸せに思います。そして、これまで積み重ねられてきたものを受け継ぎながら、次の100年に生まれる作品や新たな物語へとつながる教育とは何かを、これからも考え続けていきたいと思います。

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