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本多 麻子


本多 麻子(ほんだ あさこ:応用心理学部 健康・スポーツ心理学科)
主な担当授業:健康心理学、ポジティブ心理学、健康心理学特講
専門:健康心理学、ポジティブ心理学

心と身体の元気を作る心理学の研究をしています

興味のあるテーマ

心と身体の関連、心身の健康の維持・増進、心理学を活用したパフォーマンスの向上および幸福感の増加に興味があります。現在の研究テーマは、①さまざまな文脈における感情や気分が心理・生理・行動に及ぼす影響の解明、②身体活動がもたらす心理的効果、③ポジティブ心理学の実験心理学的検討、④不本意な出来事からの回復と成長などです。

心身相関

心と身体には関連があり、心身相関といいます。たとえば運動やスポーツをすると汗をかきます。これは温熱性の発汗であり、体温調節を目的としたものです。一方、試験の前,重要な試合の前、ピアノの発表会の前など、緊張したり、あがったりしたときに掌(てのひら)に汗をかきます。これは精神性の発汗であり、心と身体が関連している証拠です。

心身の健康の維持・増進

試験、試合、発表会の前など、“ここぞの場面”において、緊張したり、あがったりすると、不安や心配が生じ、掌に汗をかき、心臓がどきどきしたりします。これらの変化はストレス反応であり、主に自律神経系の交感神経活動が高まることが原因です。ストレス反応が著しく、しかも長期化する場合、病気の原因となります。そのため、ストレスとうまくお付き合いをする、ストレス・マネジメントが必要となります。

ストレスと上手にお付き合いをする、ストレスを利用する

ストレスの原因をストレッサーといいます。ストレッサーを完全になくすことはできません。ストレッサーをどのように意味づけるかによって、ストレス反応の大きさは変わってきます。ストレッサーを脅威だととらえるよりも、挑戦だと捉えた方がストレス反応は小さくなります。
ストレッサーは必ずしも悪いものではありません。ストレッサーはエネルギーやパワーになります。すなわち、目標を達成するために動機づけを高めて行動を起こし、行動し続ける原動力になります。さらに、過去のネガティブな出来事にとらわれすぎず、将来を先回りして心配しすぎず、「いまここ」に集中して自分を受け入れられるとより効果的です。

心理学的に幸せになる方法

幸せを決めるもの

リュボミアスキー先生によると、幸せを決める要因は遺伝による設定値(50%)、環境(10%)、意図的な行動(40%)です。遺伝によって幸せの半分が決まるのかと思うと、個人的にはややショックです。また、お金もち、美人、有名な大学や企業に所属しているなどの環境の違いは、幸せのうちたった10%しか違いをもたらしません。意外と少ないのです。重要な点として、幸せになるヒントは自分で変えられる40%、「意図的な行動」にあります。日常生活での行動や考え方を通じて幸せになれるのです。ではどうすればよいのでしょうか?

幸せになる方法

リュボミアスキー先生は、幸福度を高める科学的根拠のある12の行動習慣として以下を指摘しています。①感謝の気持ちを表す、②楽観的になる、③考えすぎない、他人と比較しない、④親切にする、⑤人間関係を育てる、⑥ストレスや悩みに対抗策を練る、⑦人を許す、⑧熱中できる活動を増やす、⑨人生の喜びを深く味わう、⑩目標達成に全力を尽くす、⑪内面的なものを大切にする、⑫身体を大切にする。すぐにできそうなことがいくつもありますよね。早速やってみましょう。

自分を変える

幸せになるには自分で変えられる40%が大事だと解りました。自分を変えるために、目標を達成するために、たとえば勉強、スポーツ、楽器の演奏、ダイエットのいずれも「毎日○時間やる!」などと思っていても、新しい行動をなかなか始められない、始めても続かないなど三日坊主になりがちです。自分を変えることを「行動変容」といいます。プロチャスカ先生によると、行動変容は5つの段階、①前熟考期、②熟考期、③準備期、④実行期、⑤維持期に分けられます。それぞれ、行動変容を考えてもいない時期、考えてはいるのだけどという時期、準備中、小さな変化を起こし、やり始めた時期、続けている時期です。5つの段階には逆戻りもあります。

行動変容のコツ

身近な人に宣言をすること、同じ目標をもつ人と協力すること、私ならできると自信を高めることは非常に効果的です。頑張った自分にご褒美をあげることもありです。イフ・ゼン・プランといって、「この場合に,これをする」と組み合わせると習慣化しやすいです。たとえば「お風呂あがりにストレッチをする」などです。なお、一時的なつまずきや停滞は逆戻りではありません。もうだめだと自分を責めずに,また始めましょう。
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